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2004.10.16

鈴木 豊写真展 「ガウディ 時空の神話」

免許証の更新のため会社を休んだ木曜日、新宿タカノビルにあるコニカミノルタプラザで写真展を見てきました。

コニカミノルタプラザ特別企画展 
鈴木 豊写真展 「ガウディ 時空の神話」

スペインの建築家アントニオ・ガウディの建築物を「フォクトビカ」という独特の手法で撮影した写真約50点を展示した写真展です。「フォクトビカ」とは「立体写真」と翻訳するそうですが、その撮影法にはただただ驚かされます。

両眼視野に相当する画角を6列6行35mmフィルム一本に収める撮影方法は、ガウディに取り組む前にある程度までできていた。そしてガウディを撮りはじめてから、試行錯誤の末、現在の形に完成させた。左右の画角は216度、天地の画角は144度。標準レンズを36度ずつパンさせて6フレーム撮り、24度ダウンさせて次の行に移動する。これを36フレーム繰り返す。シンプルな操作の繰り返しだが、フィルム一本を一息で撮影するには数分間息を止めるのと同じくらいの疲労感がともなう(作者コメントより)

想像を絶する忍耐力と精神力を必要とする撮影法だと思います。撮影時間は約2分。凝縮の2分間ですね。一コマの失敗も許されない緊張感もあります。

その努力の結果、撮影された写真がこちらです。
phokutobica01.jpg

   
phokutobica02.jpg

大型パネルに据え付けられた作品は本当に息をのむ迫力です。何分間も写真の前に立ち止まっていました。
平面の写真なのに包み込まれるような不思議な空間感覚があります。

アントニオ・ガウディの建築物はどれも壮大で、一枚の写真では納めきれないスケールと立体感、空気感があるそうです。この写真家の鈴木さんは何とかしてこの建築物の本当の存在感を写真に残したくて悩んだあげくに採用した撮影手法が「フォクトビカ」での撮影だったそうです。鈴木さんは「ガウディ空間の隅々まで凝視し、システマティックに撮影する。わたしの場合、この手法で行為がガウディの神話作りへの参加だった」と言っています。自信とうれしさがあふれる言葉だと思います。

私は建築物が好きでよく撮影しますが、標準レンズでも広角レンズでも、ましてや魚眼レンズでも、現像してプリントを見ると人間の目から見て何かしら足りない感じがしていました。空や奥行きなどの空間表現が現実のものを表現しきれていない感じがしていました。その違和感を解決させるためにはこんな手法があったんですね。

この写真は左右両端を重ねることで半円ドーム型の立体感を持った写真を作ることができます。そうすることでアントニオ・ガウディが作った建築物の存在感を写真で感じることができます。いろいろな切り口で一枚の(一連の)写真を楽しむことができます。

写真展には久しぶりに行きましたが、行くたびに新しい発見と感動があります。写真集でも楽しめますが、展示でなければ体験できない感動がたまりません。


コニカミノルタプラザ特別企画展 
鈴木 豊写真展 「ガウディ 時空の神話」
期間:2004年10月1日(金)~10月21日(木) まで

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コメント

ガウディのサグラダ・ファミリア聖堂は今もまだ創り続けられていて、その中に確か日本人がいましたな。っと思って、今ネットで調べたら、外尾悦郎さん(主任彫刻家)だとわかりました。
いつ完成するのかしら、と思うと、今は亡きガウディ&ガウディの意を継ぐ外尾さんら彫刻家は、いったいどんな気持ちで、自分の命が果てても完成しそうもないものの創造に取り組み続けられるのか、凡人のわたしにはその原動力とか心の状態とか、も~まったく想像つきません。

そういえば。京浜東北線大森駅付近の公園に、ガウディのグエル公園のパクリみたいな作品があるの、知ってる?(笑)

投稿: ぽー | 2004.10.16 19:45

ぽーさん。コメントありがとうございます。
サグラダ・ファミリア聖堂はあと完成まで300年くらいの年月が必要って何かの本で読んだことがあります。凄いタイムスケールですよね。神様に近づきたいって一心でヨーロッパの人は「尖塔」を作るそうですが、強い意志が何世代にも伝わるこということも凄いです。

>そういえば。京浜東北線大森駅付近の公園に、ガウディのグエル公園のパクリみたいな作品があるの、知ってる?(笑)

以前夏に大井町から大森まで歩いたときに見かけました。おそらく「大森貝塚遺跡庭園」のことだと思います。不思議な造形ですよね。

投稿: tomizo | 2004.10.16 21:32

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