サーキットについたら友人Kさんから「ケータイに電話して」と言われていました。
決勝は14時。お昼過ぎに「到着したよ」と留守電にメッセージを残しておいたのですが、何故か彼からは折り返しがありませんでした。
それもそのはずです。
午前中に行われる予定だった予選の前のフリー走行でマシンがクラッシュしていたのです。ダンロップコーナーの手前で黄旗(事故、アクシデント等あり。追い越し等禁止。走行注意。)が振られていたすぐ先にスピンして止まっていた車のリアタイヤ部分に右リアを接触させ、車輪を受けるアーム部分の破断、車を地面に押さえつける役割のリアウイング、マフラー部分が異様にねじ曲がるという事故だったそうです。幸いドライバーIさんに怪我は無かったのですが、車を決勝戦で走らせるためには本番の車検前までに走れる状況に戻さないといけない状況となっていました。
破断したアーム部分は近くの工場で溶接して、曲がったウイングは万力で直し、マフラーはぎりぎりの部分までカットしてピットまで持って帰ってきたところに私たちは参上したところでした。
プライベート参戦のIさんチームには交換できるパーツもないし、人手も限られています。
なおしたウイングはねじ山が切れていたり、穴がゆがんでいてボルトナットが入らない形状が多数ありました。ブレーキランプをつける場所(ステー)もすっとんで無くなっています。チームのみんなはそれこそ知恵を振り絞って車の修理に全神経を注いでいました。ねじで留められないところは必殺ガムテープ!という状況。ステーが前後逆についていましたが、時間との闘い、安全面や規定面で問題ない箇所には「そのままでいい!」との指示が飛びます。
車両検査官が来る30秒前くらいにようやく形になり「完成」。間に合いました。チーム(&応援団)のみなさんの魂がこもったフォーミュラー・スズキが走り出します。
車検中

ガムテープで補強された左ウイング(つぶれた文字部分はマジックで書き込みしてます)

右斜め後ろからのアングル。マフラーが切断されています

ピットレーンから本コースへ出る各車

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レースの結果はこちらをご覧いただいたいが、カーナンバー13番はそんな状況で見事4位入賞でした!
一周ごと、第一コーナーで先行している車をガンガンオーバーテイクしていく13番は一時、三位まで浮上したのですが、55番に抜かれた後はマシンが完調ではないハンデもあり、追いつくことができませんでした。でも、決勝に参加できるかどうかもわからなかったあの状況での4位はすばらしいと思います。
コントロールタワーで表示された最終順位

表彰式の風景

トロフィーもあります

賞金は3万円なのだ


そして、感動のシャンパンファイト!

いやぁ、とにかく感動でした。レース観戦は本当に久しぶりでしたが、クセになりそうです。
他の写真も(フィルムで)ありますので、折を見て更新しようと思います。

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